EPSってなんだ?
株やってるとよく聞く単語のひとつ「EPS」
Earning Per Stockの略で、日本語だと一株当たり利益とか一株当たり純利益とか言いますね。
純利益というのは、文字通り純粋な利益。
売上からもろもろの経費を引いて税金も支払って、最終的に財布に残るお金のことです。
EPSの計算式は、
純利益 ÷ 発行済株数
となります。
例えばA社の純利益が100万円で発行済株数が10株だと、EPSは
1,000,000 ÷ 10 = 100,000
となるわけです。
理屈はわかりますが、これだけ見ても何の参考になるのかよくわからないです。
理解を深めるため、実例を見てみることにしましょう。
バカ株マンが四季報を見てなんとなく買ってみた五洋建設(1893)を見てみます。
※以下、データはすべて2020年7月5日時点のものです。
株価は576円。
発行済株式数は286,013,910株。
2020年3月期の純利益は23,352百万円。
先ほどの計算式にあてはめると、
23,352,000,000 ÷ 286,013,910 = 81.6
EPSは81.6円ですね。
株価は576円。私が投資した576円の株が、1年間で81.6円稼ぎ出した、ということになります。
理解を深めるために他の企業と比較してみましょう。
とりあえずNTTドコモ(9984)を見てみます。
株価は2,889.5円。
発行済株式数は3,228,629,406株。
2020年3月期の純利益は591,524百万円。
591,524,000,000 ÷ 3,228,629,406 = 183.21
EPSは183.21円です。
続いてみずほフィナンシャルグループ(8411)。
株価は133.1円。
発行済株式数は25,392,498,945株。
2020年3月期の純利益は448,568百万円。
448,568,000,000 ÷ 25,392,498,945 = 17.67
EPSは17.67円です。
他に最近話題の東京エレクトロン(8035)と任天堂(7974)も加えて表にしてみました。
株価が高いとEPSも高く、低いとEPSも低いようです。
純利益赤字とかならともかく、考えてみれば当然か。
念のため五洋建設の比較対象の会社でも表にしてみます。
やっぱりあまり変わらないですね。
そしてここに至ってようやく、EPSってのは他社との比較ではなく、自社の業績や成長性をチェックするために使うものだということに気付きました。
五洋建設の過去5年のEPS推移を見てみると、
16年3月期 27.3
17年3月期 53.4
18年3月期 62.4
19年3月期 66.2
20年3月期 81.8
とまあ、非常にきれいな右肩あがりで、地道に利益を積み上げている堅実な会社だ!と判断できるわけです。
そんなわけでバカなりにEPSの意味を理解することができました!
他社との比較はPERですかね。あとEPSは配当にも影響してきます。
では今回はこのへんで。